競馬理論

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八木将軍の競馬必勝法

 

 

「正しい馬券購入法」

 

 

 

        

 

 

                       八木 将軍

 

 プロローグ

競馬の予想に必要なもの、それは、第1に能力、第2に展開、第3に調子である。これらが競馬の予想に必要な根幹となってくる。それにプラスして資金の配分、馬券に対する考え方なども大事になってくるが、予想によって根幹を為しているのは先ほどにも述べたように、主に能力、展開、調子の三つに他ならない。この中でも一番大切なのが能力で、これは馬の持つ本当の能力(実力)のことである。次に大事なのが展開で騎手や馬の脚質などによる有利不利である。三番目に大事なのが馬の調子で調教やローテーション、パドック、返し馬による馬の好不調である。そして、補足的なものに馬券に対する考え方などの、馬券哲学が必要になってくるのだ。この理論集では、これらのことについて考えていきたいと思う。

八木 正恭

【目次】

{1} 能力(全てにおいて重要なものである)

{2} 展開(当たり前のことを忘れていないか?) 

{3} 調子(必要以上に重要視していないか)   

{4} その他1(馬券の買い方)

{5} その他2(最後に

{6} 付録

 

 

 

 

1 能力

 先程にも述べたように、予想の中で一番大事なものは、馬の能力である。それでは、何故馬の能力が一番大事なのだろうか。たとえばこのように考えてみるとわかりやすい。たとえば、私とカールルイスが100メートル走で競走したとしよう。そうすれば絶対に負けてしまうだろう。そして、どうしても勝ちたくなった私が陸上競技場の一番内側を100メートル走って彼が大外を余分に走らされたとしても私は負けるだろう。そしてそれが、42.195キロのマラソンで競走しても負けてしまうだろう。さらに、私が元気な状態で、彼がインフルエンザーで寝込んでいて調子が悪くてもそれは変わらない。このように考えてみると、能力がいかに大事なものかお分かりいただけるだろう。くどいようだが、展開や能力も大事だが一番大事なのはやはり能力なのである。 それでは、能力とは一体どのようなもののことをいうのだろうか。能力とは、馬が持つ本当の力でそれは大きく分けて二つに分けられる。一つは脚力で、もう一つは、精神力である。前者の要素には、スタートダッシュ・スピード・スタミナ・パワーがあり、後者の要素には、闘争心・粘り・折り合い・抑えるといったものがある。

<脚力>

☆スタートダッシュ:スタートして、はじめの3ハロンのタイム

☆スピード:その馬の速さ

☆スタミナ:その馬の持久力(騎手の力でごまかすこともできる)

☆パワー:爆発力(これがすごければダートもこなせる)

  <精神力>

☆闘争心:前へ出たがる

☆粘り:トコトン頑張る

☆折り合い:騎手の指示に従う

☆抑える:スタミナを温存する  

これらのことを総合して考えていけば簡単に能力は割り出せるのだが、大きいレースならともかく、情報量の少ない小さなレースで馬の力を割り出していくのは難しい。そこで発明されたのがレィティングという方法である。レイティングとは馬の能力を、ある数式を使って算出したもので、受験でいう偏差値のようなものである。これは個人で算出するのは難しいし、私も公式すら知らない。それでは、どうすればいいのかというと最近では、能力値を載せている雑誌や新聞がたくさん発売されているのでそれを参考にすればよい。その中でもお勧めなのは競馬フォーラムのもので、他のものはもう少し研究が必要である。これは、日本で初めて能力値を載せたもので現時点では一番正確なものである。将来的には競馬ブックのものに期待していきたい。 

 レイティングについてもう少し詳しく説明すると、たとえレイティングで能力の高い馬の複勝を買い続けても、はっきりいって5割弱しか的中しない。これだけでも凄い事なのだが、残念なことに、レイティングには血統や、距離適正、重馬場適正、コース適正、芝ダート適正、また後の章で述べることになる展開、調子が加味されていないという短所もある。つまり、レイティングとは能力のみを完全に現したものであり、その他のものについては全く含まれていないからなのである。前のページでカールルイスの例をあげて少々大げさに能力の重要性を説いたが、高いレベルで戦っている競走馬には、能力だけではなく細かいフォローも必要になってくるのだ。(特に平場戦)ここからは、能力に対する補足として、血統・距離適正・重馬場適正・コース適正・芝ダート適正について述べていきこの章を、終わりとしたい

<補足1> 血統

血統とは、元来生産者やオーナーによって発展してきたものであるが、競馬が普及してくるにつれて、一般ファンも、血統のことについて知るようになりその悪影響で血統を中心に予想をたてる人がふえてきた。血統だけで馬が走れば、これほど楽なこよはない。そうではなくて、来る確率や特徴(距離・コース・重馬場・芝ダート適正)を知ってそれを上手く活用することが大事なのだ。血統以外の特徴については、<補足2>で述べることとする。

<注目しておきたい血統>

 新種牡馬の産駒には常に注目しておきたい。なぜなら最近は、競馬ブームによって、種牡馬の交換サイクルが速くなってきた。必然的に新種牡馬は、どうしても早いうちに結果を残さなければ消え去ってしまうので当然のように、早く結果を出さなければならない。ということは、初年度に、良い肌馬と交配して勝負を賭けてくるのは当然のことである。

<補足2> 距離・重馬場適正・コース・芝ダート適正

 桜花賞からオークス、ダービーから菊花賞というように、レースの距離が延びてきたり突然芝からダートに路線変更してくる馬に対して毎回のように頭を悩ませるファンの方も少なくはないだろう。ここではこれらのことについて述べていきたいと思う。

<距離適正>

ミホノブルボンを管理していた調教師がある本でいっていたように「馬は基本的にスプリンター」である。その中で少し短い距離が好きな馬と、少し長い距離が好きな馬がいるだけなのである。またスピードは、馬のうまれ持っての才能であるがスタミナは調教によって補うことができる。つまり、現代日本の競馬では、スピードに欠けていると活躍出来ないようになっているのだ。予想についての距離適正とは、スピードとトレーニングの量のことである。これらの見極めは、スピードについては馬にスピードメーターがついていないので、見た目の速さ(純粋にみて速いと思った物)や新聞や周りの噂を参考にすればよい。またスプリンターは一般的にスピードがあるので調教次第である程度の距離までこなすことが出来る(秋華賞のファビラスラフィン等)。トレーニングについてだが、坂路コースを3ハロン(600M)全力で走るということは2000Mの平地を走るのと全く同じことである。現在では5ハロンで追い切られることが多いので3000M迄の距離は、しっかり追い切られている馬であれば肉体(脚質)的にこなせるとみてもよい。もう一つスピードと調教以外で付け加えておきたいのは馬の精神力で、粘り・折り合い・押さえるということで、これらにより距離適正が変わってくることも忘れてはいけない。また、血統から見た適正にも目を通しておく必要もある。

<重馬場適正>

よく、蹄の形を見て平べったければ苦手、そうでなければ得意などと言うがはっきりいって我々にとってこの様なことは分かりにくい。新聞等からこの手の情報を手に入れることも重要だがそれだけでは物足りない。それではどうすればよいのか、簡単にいってしまえば重馬場の日は予想しなければ良いだけな話なのだが根っからの競馬好きには耐えられない話だ。そんなときには、芝のレースではダート、ダートのレースでは芝のレィティングの数値を参考にすればよい。また本場場入場の時に脚を滑らせているような馬は重馬場が苦手であると見て良い。

 

<コース適正> 

馬は得意なコースというものを体で覚えていて、それが主なコース適正となっている。それ以外にスタミナ(坂のあるコースへの順応性)、体の形等も必要になってくる。コース適正についてはどこどこのコースが得意であるという新聞のレース結果だけにとらわれずこれらについての情報を的確に判断してコース適正について考えていく必要がある。

例えばシロキタクロスや、マチカネタンホイザなどと言う馬はサウスポーで右回りのコースでは走らないといわれていた。しかし冷静に分析してみると右回りでも勝ってるし左回りでも負けている。そう言うときはそれらのデーターを無視して考えた方がよい。

<芝ダート適正>

今年からフェブラリーステークスがGIとなり、ダート巧者はもちろん普段は芝で走っていたG1で勝ちきれない馬までも出走してくるようになるだろう。このようなレースをどのように考えるのか。全くダートを走ったことのない馬はこないとみていいだろう。G1などのビッグレースでは初めてということが大きなハンデとなるからだ。また、ダートのレースではパワーが必要なので馬体重が460kgは欲しい。ビコーペガサスなどは420kgなのでその点失格である。それとよく頭を悩ますのが、芝ダート両方こなせる馬でこれの見極めにはレィティングを見てみて芝の方が高い、あるいはダートの方が高いといったことを知れば自ずと適正は見えてくる。芝よりダートの方が5ポイント以上高ければ、まずダート適正があると見てよいだろう。それと忘れてはならないのが、たとえ芝とダート両方こなせても能力がなければどうしようもないということも忘れずに覚えておきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2 展開

前の章でも述べたように、能力だけで予想してもいくらかは外してしまう。G1では能力順に買ってもかなりの確率で的中させることが出来るが、能力が同じぐらいの平場戦ではなかなか難しい。この章は能力の補足としてレース展開の予測・騎手について・コースの特徴について述べていくとともに、普段忘れがちな基本的なことにも触れていきたい。

<レース展開の予測>

【1】 逃げ馬を見つける

よく厩舎情報で、「逃げ宣言」などと書かれているが、逃げ宣言した馬が必ず逃げられるとは限らない。逃げ馬を探す時に限らず競馬の予想をするときには、そういったうわべだけの情報にとらわれず馬柱のデーターを中心に物事を考えていく必要がある。というのも、馬柱のみが情報誌において本当のことがかかれている部分だからだ。逃げ馬の探し方についても、馬柱のみを信じて前半の3ハロンのタイムできめるのがよい。そしてそれに対する参考資料として厩舎情報を見ればよいのだ。

【2】 脚質を知る

逃げ馬を見つけたら次は馬の脚質を見極めなければならない。情報誌に載っている脚質のみで展開を予想するのではなく、出来るだけ確信の持てる手段で脚質を知らなくてはならない。まず前半の3ハロンを見て、速い順に先行までは予測することができる。そしてそれがあまりにも遅いものは追い込み馬であると見て良い。トモ(ふともも)が弱いのでどうしても追い込まざるを得ないのだ。差し馬については、先行と追い込みの中間ということもあって騎手の好みによって分かれることがある。これらについての詳しいことはその他2で述べていきたい。

【3】 決め手

 決め手とは、上がりの3ハロンのことである。よくいわれるように最終コーナーを回った時点で追い込み馬が逃げ、先行馬から1秒以上離れていれば届かない。この原理を応用して逃げ、先行馬の上がりが36.0なら差しは35.5追い込みは35.0はないと馬券の対象としては難しい。しかし、ヒシナタリーのように上がりが遅くても能力があれば、展開を無視しても勝てるので、その辺りは注意しておきたい。また、ダートから芝のレースに変更してきたときには、上がりを1.5から2.0位修正して考えたい。また、距離が延びると上がりは遅くなる傾向がある。

【4】 ペースを読む 

スローペースなら先行有利、ハイペースならその逆と言う考え方は、はっきり言って古い考え方だ。最近スローペースのレースが多いのに逃げずに後方待機というのはおかしい。スローペースのことを「上がりの競馬」というように、瞬発力の勝負なのである。また、Mペースでは逃げ追い込みの極端な戦法が有利で、Hペースでは差しが有利である。一般的にペースの読み方は、逃げ馬の前半6Fか5Fのタイムで判断するのだがそれでは分かりにくいので、逃げ馬の前半3Fと後半のタイム差が1秒以内なら、Sペース2秒以内なら、Mペース2秒以上ならHペースであると判断すればよい。

<騎手について>

よく、馬:7・騎手:3といわれるが、私の考える所、馬:6・展開:3・調子1である。騎手とは展開の中の一つでしかないのだ。確かに名ジョッキーと呼ばれている人は良く勝っていて腕も確かだ。でもそれは、良い馬に乗せてもらっているからなのだ。ここで大事なのは、前にも述べたように、役に立つものを上手く利用する事なのだ。

【1】 覚えておきたい騎手の特徴

☆横山典:基本的には差してくるが、リーディング級の名前で依頼されたときは、先行で攻めてくる。ダートでの追い込みは強烈。

☆岡部:追い込み馬では好位差し、好位差しでは追い込み、逃げ馬では先行でくることが多い。いずれにしても極端な位置取りは少ない。

☆武豊:昔は先行型だったが、追い込み型に転向。乗り替わりでは、追い込みが多いが中山や阪神では、前からいくことが多い。

☆藤田:乗り代わりでは中断待機が多い。小回り向きの差しジョッキー。

☆四位:乗り代わりでは追い込み。また、逃げも少ない。

☆塩村:乗り代わりでは、前のJKの戦法を踏襲するが、基本的には前からいくのが好きで、スローになりそうなときは前にいこうとする。

 

 

【2】 安心できる騎手、出来ない騎手

上記以外には関東所属で、柴田・蛯名正・田中勝・菊沢徳・加藤・大塚・坂本・蛯沢・坂井・小野・東関西所属で、河内・佐藤哲・安田康・角田・土肥・村本・幸・熊沢・芹沢・松永幹・岸・本田・千田・植野・石橋・久保田・山田和(外人JKは皆これに入る)

☆安心できる騎手とできない騎手のちがい

安心できる騎手は当然のように名前が売れているわけで少々失敗してもゆるされてしまう。反対に安心できない騎手は、少しの失敗も許されない。この差がどこに影響されてくるのかというとズバリ、追い込み(とくに小回りコース)である。追い込んで勝つにはインを突かなければならない。インを突くにはやはりリスクが多いので、失敗の許されない名前の売れていないJKはどうしてもインを突けなくなってくる。そうすればどうしても不利になってしまうのは当然のことである。インを突いて失敗すれば当然責められるし、無難に乗れば次も乗せてもらえるからだ。【3】騎手のグループ  騎手も人間である。虫の好かない奴や、仲のいい者がいて当然である。一般的に騎手が3人組めば、レースを作る事ができるといわれている。一つのレースに仲の良い騎手が3人以上いれば、展開上注目しておかなければならない。ここでは、これらのグループについて述べることとする。

 

 

 

<岡部ライン>────┤提携├───<村本ライン>

@岡部:47歳:フリー    @村本:41歳:フリー

@坂本:31歳:フリー    @熊沢:28歳:フリー

@橋本:24歳:藤沢     @塩村:27歳:フリー

@田中:25歳:フリー    @清山:28歳:フリー

@蛯名:27歳:フリー

@柴田:30歳:フリー

<旧小島ライン>───┤提携├─── <旧田原ライン>

@横山典:28歳:石栗    @田原 :37歳:フリー

@横山賀:29歳:奥平    @藤田 :24歳:境直 

@的場 :39歳:フリー   @四位 :23歳:古川

@菊沢徳:26歳:フリー   @幸  :20歳:谷八 

@田中剛:35歳:フリー   @松永幹:29歳:山本

@千田 :27歳:浅見国

 

<旧安田富ライン>

@中館 :31歳:加藤修

@岩戸 :30歳:フリー

<旧柴田ライン>

@田面木:33歳:高松

@小野 :25歳:高松

@吉永 :22歳:元石

<補足>

@旧小島ラインと岡部ラインはライバル関係にあるが、蛯名正に関しては岡部に近い反面、旧小島ラインにもつながりがある。

@田原ライン、旧小島ライン・岡部ライン、村本ラインは北海道シリーズ等で連携。

@武、南井、河内はラインを持たないとされる。(武には安田康、岸などの弟分がいる)

@安田富ラインは安田富の調教師試験が鍵。

 

 

【3】 障害レースこそ騎手で買え!

障害レースでは距離が常に3000M前後となるために馬のスタミナのなさをカバーすることができる。また入れ込む癖のある馬には折り合いの付けるのが上手い障害騎手が活躍できる。障害レースは能力的な要素は少なく飛びと折り合いが中心となってくるので騎手から予想すれば大変便利である。ここでは、障害専門の騎手と平地と障害の両方で活躍する騎手の紹介をしたいと思う。

<専門騎手>

@出津孝一 (栗東) 32歳 通算成績102勝 

@押田年郎 (栗東) 46歳 通算成績204勝 

@嘉堂信雄 (栗東) 43歳 通算成績133勝 

@古小路重雄(栗東) 38歳 通算成績163勝 

@臼井武  (美浦) 43歳 通算成績131勝 

@大江原隆 (美浦) 38歳 通算成績82勝  

@栗原洋一 (美浦) 41歳 通算成績95勝  

@三浦賢治 (美浦) 33歳 通算成績68勝  

@渡部秀一 (美浦) 41歳 通算成績43勝  

 

<障害・平地両方こなす騎手>

@熊沢重文 (栗東) 28歳 通算成績371勝

@西谷誠  (栗東) 19歳 通算成績31勝

@岡富俊一 (栗東) 35歳 通算成績209勝 

@田中剛  (美浦) 35歳 通算成績216勝 

 障害レースもJKに今、世代交代が起きている。かっては関東では星野(ポレール)が断然であった。「あった」と言うのは彼は今年めでたく調教師試験に合格したからだ。では、現状はどうかといえば、関東では田中剛、関西では嘉堂信雄が断然である。障害レースでもう一つ気を付けたいのが、初障害場である。初障害の場合、「平地の脚」があるとすぐ人気になる。これが危険なのだ。平地の脚はあった方がよいが、さほど関係ない。わずかな距離を走るスピードがあれば良いのだ。それよりは、飛越の巧拙のほうが問題なのである。平地の脚があるからといって、それをそのまま鵜呑みにしていては的中させるのは難しい。障害ではまず騎手を狙う。馬は、飛越の上手な馬を狙う。平地の脚に目を奪われ、ごまかされてはならない。

熊沢(エイシンワシントン)は平地でも大活躍してるが障害でも目は離せない。@関西では嘉堂の手綱さばきに常に注目しておきたい。

 

 

<コースの特徴> 

ローカルのレースで好走する馬、しない馬がいる。一般的に坂のあるコースではパワーが必要になってくるので坂のないローカルのコースでスピードはあるが、パワーのない馬(特に牝馬)がしばしば好走することがある。96年のスプリンターズステークスで坂のないコースでしか勝ったことのないフラワーパーク(牝4歳)の坂への適応性が疑問視された。しかし蓋を開けてみるとハナ差であったにしても、この不安をあざ笑うかのように勝ってしまった。それは何故なのか。答は調教にある。坂路コースで4ハロン52秒台で走っていれば問題はないからだ。というように、得意なコースを簡単に見極めてしまってはいけない。コースの特徴を上手く活用するには、まず能力を知ってそれがコースによってどのように変化するのかを見なければならない。

【1】 各コース全てに共通する特徴

☆長いコースは差し・追い込み・コーナーの苦手な馬が有利になってくる。

☆小回りコースは逃げ・先行が有利。

☆坂のあるコースはパワーが問われる。(パワーのない馬はローカルで好走)

移動柵を外すときれいな芝になるのでタイムが速くなる。(先行有利)     

 

 

 

【2】「京都競馬場」

☆3コーナーの坂はゆっくり抑えることが重要。

☆外回りは差し・追い込み馬有利

☆2000Mは内枠有利(逃げ・先行)ダート1800・1700・1900も。

☆1600米・は外枠有利。(差し・追い込み)

1600米(外):9頭以下なら逃げ切りやすいが、13頭以上になってくると好位差しが有利になってくる。(特に外枠)

1800米(外):13頭以上になると外枠は不利、せいぜい12番枠まで。2400米(外):多数の追い込みは不発に終わることが多いので敬遠策。

2200米(外):9〜12頭立てが一番多い。4〜7枠位の先行・差しタイプが共に上位に来やすい

1400米(外):外枠でも逃げ切りは可。追い込みは展開に恵まれた時。

1400米(内):奇数枠の差し・追い込み馬が有利。

2000米(内):真ん中より内枠が有利。逃げ馬から目が離せない。

1000米・1800米(D):ハナを切ると5割が連対している。

1200米(D):12頭立て以下ではまんべんなく連にからんでいる。追い込みも届くことが多い。 

<補足> 1600米(外)は特に外枠が来やすい(マイルチャンピオンシップなど)1800米(D)は先行が有利なので先行の実力馬は抑えておきたい。1200米(D)追い込みが良く決まるので注意。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【3】「阪神競馬場」

@ゴール前の急坂は中山同様難関になっている。(パワーが必要)

@外枠不利

@直線が短い割にはゴール前の逆転劇が多い。

@パワーだけでなく決め手も重要。

@基本的に逃げ・先行有利。

1200米(芝):多頭数のレースは外枠が不利でせいぜい10番枠まで、12頭以下なら枠の内外、脚質を問わず平均して上位に来ている。

2500米(芝):頭数が少なければ先行有利だが、13頭を越えると潰されがち。

2200米(芝):中位から差すタイプが有利。逃げ切りは難しい。2000米(芝):中位からの差し馬が圧倒的多く絡んでくる。逃げ馬は12頭以下でチャンスあり。

1600米(芝):追い込みが届くのは13頭以上で展開の紛れるときだけ。1200米(D):後方から一気に追い込んで届くし外枠でも5分。1400米(D):逃げ・先行が有利。追い込みは難しい。

1800米(D):13頭以下で逃げは消し。逆に12頭以下の逃げ・先行の内枠狙い。位置取りが決まるまで余分な脚を使う馬はバテ易い。

【4】「中山競馬場」

@内回りは逃げ・先行有利。

@ゴール前の急坂はパワーが必要。

@1400(内)・1600(外)・1800(内)は内枠の先行有利。@1200(D)は外枠有利。

1200米(外):枠順関係なく瞬発力が鍵

2600米(外):上がり勝負1800米(内):先行馬は内枠が有利。自在性のあるタイプが強い。

3600米(内):一気にスパートする馬が好戦。

2000米(内):展開が鍵。追い込み不利。

1800米(D):3角から動ける馬が好戦。

2500米(内):先行馬の外枠は不利。自在性のある馬が活躍。

1600米(外):脚質を問わず先行が有利で差し馬も活躍。

 

 

 

【5】「新潟競馬場」

@東京に似て最後の直線が長い。(東京の右回り版)

@内回りはゴールまでの直線が僅かに短い。

2000米(内):先行有利。

1600米(外):先行型がやや有利。

2000米(外):多頭数では内枠有利。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【6】「東京競馬場」

@最後の直線は長く、また坂があるので基本的に差し・追い込みが有利。

2200米(芝):内枠の先行馬が有利で上がりの勝負になる。

1600米(芝):追い込みタイプが活躍。

1800米(芝):内枠有利。

1400米(芝):決め手は逃げ・差し互角の実力勝負。

1400米(D):先行型がやや有利。

1600米(D):決め手は逃げ・差し互角

 

 

 

 

 

 

 

【7】「中京競馬場」

@左回りの得意な馬が有利。

@コースは平坦。

1200米(芝):先行馬は潰されやすい。

1800米(芝):追い込み馬の直線一気が決まる。

2000米(芝):内枠有利、逃げ馬も有利。

2500米(芝):逃げ切りは難しい、2〜3番手が有利。

1700米(D):追い込み馬は敬遠。

 

 

 

 

 

 

 

第二章 調子

調子とは調教・ローテーション・パドック・返し馬による馬の好不調のことである。ここでよく間違ってしまうが調教とパドックが馬の能力であると判断し、それらを予想の軸にしてしまうことだ。再三述べているように、予想に一番大切なものは能力で、その能力を生かせるかどうかの判断基準として、先程にも述べた展開、そして調子があるのだ。この章では能力の補足としての調子について考えていきたい。

<調教> 新馬戦や休み明けなどでは調教が重要になってくるのは、皆さんもご存じだろう。新馬戦では、馬のデーターが少ないので調教が重要になってくるし、休み明けでは、休みボケを見極めるために必要となる。各調教コースの基準タイムは以下の通りだ。

【1】 栗東トレーニングセンター 

@ウッドDコース:4F51秒台・IF12秒台

@芝(本場馬)コース:4F47秒台・1F10秒台

@坂路(ウッド)コース:4F52秒台

@その他のコース:4F50秒台・1F12秒台   

美浦トレーニングセンター

@坂路(ウッド)コース:3F36秒台

@芝(本場馬)コース:4F48秒台・1F11秒台

@ダートコース:4F50秒台・1F12秒台

ローカル競馬場

@芝(本場馬)コース :4F48秒台・1F11秒台

@ダートコース:4F52秒台・1F12秒台

 最近では外厩制度と言う考え方が一般化してきている。簡単に説明すると、JRAのトレーニングセンターは栗東と美浦にしかないが、それ以外に私設のトレセンが他にも幾つかあり、この私設のトレセンで、馬の休養や調教を行い、レースの前週ぐらいに在来のトレーニングセンター(美浦・栗東)に戻らせて最終調教行うという制度である。 この制度の利点は、厩舎に沢山の馬が預託出来る点と、常に新鮮な牧草を食べられるということの2点に絞られる。ここで問題になってくるのは、追いきりのタイムがあまり当てにならないと言うことである。つまり、調教の大部分は私設のトレセンで済ましているので最終調教はどうしても軽くなってしまうということなのだ。この方式を積極的に取り入れているのが、関西では森・伊藤雄、関東では藤沢である。話はそれるが、これらの厩舎は新馬戦の連対率も高いので覚えておきたい。

<パドック> 

ここまで、何度も何度もひつこく述べてきたように、競馬の予想家の中には、パドックと追いきり、そして厩舎情報のみで予想を行ってる人が少なくない。確かにこれらのデーターも大事だが、それだけでは予想の1割程度しか達成できていないことになる。たとえその予想で当たったとしてもそれは単なる偶然でしかない。究極の予想というものは、勝利の女神が、泣いてもわめいても勝利を掴める予想だ。的中率の高い予想に少しでも近付くためには能力から入っていかなければならない。さて、下見所についてだがこれも能力が生かせるかどうかという点が大事になってくる。ここで間違えやすいのは馬のいいところばかりが目について、強い馬(能力のある馬)だと勘違いしてしまうことである。この失敗を防ぐ方法は、馬の能力を基本にしてそこから馬の不安な部分(マイナス点)を減点していくやり方がよい。と、いうことで、ここでは不安材料のみを述べることとする。

<パドックでの不安材料>

@前脚の出方がぎこちない。(筋肉痛の疑いがある。ゴツゴツした感じの歩き方)

@小股でちょこちょこ歩いている。(後ろ脚の踏み込みが甘いと言うことにつながる)

@小走りになっている。(興奮状態。少しなら良いがひどいとイレ込みにも)

@横歩きをした。(イレ込み状態)

@後ろ脚を立ち上げた・立ち上がった。(かなり、イライラしている状態)

@勝手に立ち上がった。(気合いが足りない)

@前の馬との間隔が開いてしまう。(歩き方が遅い。基本的に歩幅が小さい)

@きょろきょろしている。(気が散っていて、レースに向かう気になっていない。)

@汗のかきすぎ。(イレ込みの疑いあり。)

@耳をクルクル動かしている。(きょろきょろしている馬と同じ状態。)

@いいななた。(馬の精神が幼い証拠。)

@下痢気味の狽、んこ狽した。(体の具合が悪いか、おびえている。)

@馬っ気を出している。(レースに向かう精神状態ではない。)

@冬毛がボサボサと伸びている。(体の具合が悪い。)@下腹の線が緩んでいる。(軽快さや、持久力に欠けている。)

@腹の辺りが揺れる感じ。(上に同じ。)@股間が白くなっている。(発汗のひどい状態。)

@馬体から湯気がたっている。(上に同じ。)

@厩務員に引っ張られている。(色々な原因があるが、いずれにしても不安材料。)

@厩務員に甘えて横を向いてしまった。(闘志の不足。幼さが主な原因。)

@騎乗後に暴れている。(レースを嫌がっているので、折り合いを欠く原因に。)

@下腹の線が他馬より切れ上がっている。(ガレている可能性がある。)

 

<返し馬> 

返し馬もパドックと同じように考えればよい。しかし、下見所と違って時間の制約を受けるために、項目を絞って見ていかなければならない。返し馬での注意点は以下の通りだ。 

<返し馬での不安点>

@パドックで入れ込んでいた馬が落ち着いている。(もうすでにばてている。)

@走り出すのを嫌がっている。(前走・調教の疲れが抜け切っていない。)

@ダクのまま向こう正面に行った。

(入れ込んで疲れている。)

@首を上げたり左右に振ったりしている。(折り合いの付いていない状態。)

@騎手が手綱をしごいている。(気合い不足)

@落馬した。(こういう馬は勝負にならない。)

<ローテーション> 

基本的には、1ヶ月ぐらいの間隔で使っていれば問題は無い。気を付けておきたいのは、トライアルレースで、大体が中2週になっている。トライアルに出てくる馬は大きく分けて二つある。ひとつは、是が非でも3着以内に入って本番のレースに出走したい。もう一つは、本番では勝てそうもないのでここで一稼ぎしておきたいという馬である。その辺の区別は、血統と厩舎情報を見ればすぐ分かる。例えば、桜花賞は勝ったが、血統的に見て、オークスは勝てないという場合、私が関係者ならどうするだろうか。私ならオークストライアルに万全の状況で臨み、本番では軽く流して出走手当だけをもらう。馬が経済動物である以上それは仕方のないことだ。あともうひとつ、本番で勝ちたい馬はあまり積極的に勝ちに来ないので、軽く勝てばそれだけ評価を上げたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第四章その他1 

これまでの章では、競馬に対する私なりの理論について述べてきた。この理論が正しいかどうかは皆さんの判断に任せたいと思う。本題に戻ると、私自身、理論が正しくてもそれ以外の部分で予想を外してしまうことが結構ある。極端にいえば外してしまったレースの9割は理論以外の部分であるといえる。この第4章では理論以外の部分について述べていきたい。また、次の第5章では、総まとめとして実戦シュミレーションを行ってみようと思う。

<馬券の買い方> 

馬券を買う際いつも頭を悩ませるのが、買い目をどのように減らすかと言うことである。結論から言うと、点数を絞るためには、「軸を決めて流す」と言うことである。この方法で馬券を買うと、ボックス買いに比べて点数は減るが、危険性が高まるのではと、考える人は多いだろうと思う。でも、この方法の方が安全性も高まるし、利益も高まるのである。なぜかというと、軸が決められないレースはしなければよいからだ。遊びのレースであれ、勝負レースであれ、軸の決まらないレースはやらない方がよい。しかし、それでは面白くないと思う人は、遊びで軸の決まらない場合に限り、ボックスで大穴狙いというのはどうだろうか。

 

 

 

 

<資金の配分> 

買い目を決めたら、次は資金配分だ。結論からいうと、当たる確率の一番高いものに多くの資金をつぎ込み、当たる確率の低いものに少しの資金をつぎ込むのがベストだ。この方法が、一番良いと思う。よく、オッズのたかいものに資金をつぎ込んでしまうことも私自身あるが、それは間違いである。組み合わせのなかでくる確率のたかいものに金を使う。この考え方が大事だ。また、当たってもマイナスにならない買い方を考えておくことも大事だ。マイナスにならない買い方とは、馬券が当たったときは絶対プラスにならなければならないのは皆さんご存じだと思う。どうすればよいのかというと、オッズをしっかりと見てくる確率のたかいものがくれば完全なプラス、確率の低いものがくれば、損得なしになるように計算するのがよい。例えば、3点買いで一番来ると思われるのが5倍、2番目に来そうなのが10倍、3番目に来そうなのが15倍で、1万円の資金を投入する場合、1点目に8000円、2点目に1000円、3点目に1000円を配分する。そうすると、1点目が来た場合、40000円の当たりで、2点目が来た場合、10000円の当たりで、3点目が来た場合には15000円の配当になる。この様にすれば、絶対マイナスにならないので、事前にきっちりと計算しておきたい。

 

 

 

 

 

<直前になって迷う> 

パドックを見ると、大したことのない馬がよく見えたり、周りの人の話が聞こえたりして、迷ってしまうことが少なくない。パドックでよく見えた場合、どのように対処するのかということだが、再三述べて来たように、能力のない馬がいくら万全の状況で出てきても、所詮話にならないのだ。しかし、その馬が展開に恵まれている場合はどうすればいいのか?そういった場合は、しっかりと軸を決めた際の相手に加えておくのもよいかも知れない。所詮そのような馬では軸になりきれないので相手にしかなれないのである。次に回りの雑音に惑わされると言うことだが、それを防ぐ方法として1番大切なことは「自分を信じる」と言うことである。一番厄介な雑音が解説者の言葉であるが、はっきり言って彼らのほとんどは、調教や厩舎情報そしてパドックのみで予想を立てている。前にも述べたが、それでは予想の3本柱の調子のみでしか予想が出来ていないことになる。逆に調子の部分では優れている面もあるので上手く利用すればいいだろう。パドックがよくて展開面に優れている馬は相手に加える、回りの雑音に惑わされず自分に自信を持つ、迷った場合にはこのように対処すればよい。

<いつも3〜4着に健闘する馬> 

レースになるといつも上位入線するが連対しない。そしてたまに連対する。この様な馬ははっきりいって、迷う。この様な場合も上のコーナーで述べたように、軸の相手になるだけなので、その様に考えればよい。簡単な事だ。

 

 

第5章 その他2 

ここでは先ほど予告して置いた通り、総まとめとして実戦シュミレーションを行おうと思う。対象レースは、1997年2月9日の京都記念(芝2200M・良馬場))でしてみたい。

<出走メンバー>

馬番  馬名能力 騎手.重量  前3走    前2走   前1走 

ロイヤルタッチ  90.6  岡部 57kg  s37.6-34.6/ s37.5-34.3/m38.4-37.5

ファンドリリブリア 81.0 村本 57kg m36.7-38.3/h35.4-37.9/s36.6-35.7

スキーワールド 68.0 古川 56kg h35.8-37.2/m37.1-35.1/h37.4-39.0

タニノオンパレード 72.2 河内 57kg h38.5-35.7/h38.7-38.9/m38.3-38.6

ユウトウセイ 84.4 四位 57kg m36.4-37.7/s37.4-35.1/m37.6-36.4

ギガトン 73.2 本田 56kg h36.8-38.7/m37.2-39.2/m36.0-37.2

マルカダイシス 89.2 南井 56kg m37.3-36.4/m38.2-39.2/s38.0-35.3

サンデーフラッシュ 85.4 熊沢 57kg s36.8-34.6/m38.1-38.9/s38.3-35.4

イブキタモンヤグラ 84.3 角田 57kg m36.0-39.3/s36.9-35.9/s36.9-35.4

ザフォリア 85.7 藤田 56kg s36.1-34.2/m37.3-38.7/m36.9-37.0

シーズグレイス 79.6 武 54kg m35.9-36.9/s37.8-34.4/(香港遠征)

 

上に簡単な馬柱を作ってみた。左から順に、馬番、馬名、能力値(競馬フォーラム提供)、騎手名、馬の負担重量、そして、前3走から前走までのペースと前半の3ハロンと後半の3ハロンである。スペースの都合であまり詳しいものは作れなかったのだが、極端に言えば、これだけの情報があれば予想が出来ると言うことだ。最近の新聞はやたらとデーターが多いのでそれらに振り回されてしまうことも多いので気を付けたい。 それでは、これまで何度も述べてきているように、能力・展開・調子・その他の順に予想していきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

<能力> 能力ということでレィティングの数値を見ていくと、トップがロイヤルタッチの90.6を筆頭に68.0のスキーワールドまで実に20ポイント以上も差がある。20ポイントも差があるということは、点数の絞りやすい比較的簡単なレースであるといえるだろう。賢明な読者なら既にお分かりかもしれないが、能力に差があると言うことは、勝つ可能性のある馬とそうでない馬の見分けを展開や調子を使わずに簡単に出来るからである。数字を見ていくと80以下の馬は来ないであろうと言うことが分かるのでシーズグレイス・スキーワールド・タニノオンパレード・ギガトンの4頭を切り捨てたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<展開> 

展開を予想する際にはまず逃げ馬を探す、このレースの場合、毎回のように逃げているファンドリリブリアがいる。それともう1頭、前走逃げ勝ったギガトンがいる。このどちらがハナを切るのか?答は前者である。なぜなら前半の3Fをみると前走でファンドリが35.7ギガトンが36.0、前2走では35.4−37.2で1.8秒の差が開いている。というふうに見ていけば、逃げ馬が自ずと見えてくる。 同じように前半の3Fから見ていくと他の馬の展開も分かってくる。いちいち説明するのは面倒なので結論だけを述べると、逃げ(2)(6)、先行(5)(7)(9)(11)差し(1)(8)(10)、追い込み(3)(4)となる。前の展開のページでも述べたように、最終コーナーを回った時点で、逃げ・先行馬から1秒以内のところにいなければ届かない。このレースでは(2)番の前走の上がりの35.7を利用したいのだが、前走から距離が200M短縮されたので、35.5に修正したい。と言うことで、逃げ馬は35.5で上がらなければいけないし、先行も同じくらい、差しは35.0、追い込みは34.5で上がり3ハロンを走らなければいけない。そして、その中から怪しいと思われるのは、(2)(3)(4)(6)(8)(11)の6頭である。ペースは逃げ馬(2)の前半と後半の3Fの差が2秒なので、Mペースになる。このペースの特徴は前と後ろの極端な脚質が強いということだ(Sは上がりの勝負であまり関係ない、Hは中団有利)。中団馬は少し不利になる。これに該当するのが、(1)(8)(10)である。詳しくは6〜12ページで述べたとおりだ。

<位置取り図>

│ 逃げ馬 │(2)(6)  35.5

│ 先行馬 │(5)(7)(9)(11) 35.5  

│ 好位差し│(1) 35.0  

│ 差し │(8)(10) 35.0

│ 追い込み│(3)(4) 34.5

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<調子> 

ここに調教は載せていない。なぜなのかというと、ここでは休み明けの馬はいないし、また、新馬戦でもないからである。特別な場合を除いて普段はそんなに調教を見る必要はない。4歳クラッシックを除いたG1であればほとんどの馬は完全な状態で出走してくるだろうし、平場のレースであってもそれは変わらない。ということで、このレースでは調子は見ない。調子についてのくわしいことは前項を見ておいて欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<結論> 

この時点で、消そうと決めたのが、(2)(3)(4)(6)(8)(11)で、残る馬券対象馬は(1)(5)(7)(9)(10)の5頭になる。その中で軸にしようと思ったのは(1)番のロイヤルタッチである。なぜ、この馬を軸にしたのかというと、能力が第1位であること、展開にもそこそこ恵まれていること、位置取りが中団待機で少し不利になるが、岡部なら極端な位置取りがあまりない、ということからである。というわけで、(1)から@−D、@−F、@−H、@−Iの4点で買うことにした。オッズは順に5.1、12.9、6.4、25.3である。さて、資金の配分は、5千円投入する事にしたので、@−D3000円、@−Fに800円、@−H1000円、@−Iに200円そそぎ込む事にした。 <レース結果>レースは予想どおり、@−Dで決まった。この組み合わせには3000円使っていたので、1万5千円、利益は差し引き1万円である。このレースははっきりいって簡単な部類に入るが、資金の配分次第では大きな赤字を残していたかも知れない。

 

本編おわり

 

 

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